富山福祉短期大学

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ふくたんMEDIA

2023.09.26
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.31

『レシート探訪』藤沢あかり 技術評論社 2023年7月発刊

 日々、スーパー等で買い物をすると店員から渡されるレシート。何を買ったかはその人にしかわからない。何のためにその買い物をしたのか、その買い物をした時のことなどを回想したものを著者の知り合いの方にインタビューして1冊になったのがこの本の内容である。

 この本は、レシートからのぞいた「食卓」、レシートから伝わる「家族」、レシートから気付いた「好き」レシートで考えた「仕事」、レシートからみえた「未来」とい5つの項目があり、それぞれの項目に5人の方々にレシートについての想いを語っている。

 著者がこの本を書くために取材したのが、新型コロナ禍の緊急事態宣言が解けた時期とのことである。ある方のレシートは10枚近く飲食店のレシートがある。緊急事態宣言が出てテイクアウトをしていたことによるものである。自由に動けない時期の日々の記録としてもレシートを見直すことによってあの日の記憶がよみがえってその方は話をされる。そう考えるとレシートは貴重なものと思えてくる。(本の画像はありません)

2023.08.29
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.30

『何のために本を読むのか』齋藤孝 青春新書

何のために本を読むのか、その回答が著者の「はじめに」に5ページくらいに書かれています。この本では、どんな本を読んだらいいのか、著者が37冊紹介しています。その中の1冊には、図書館に所蔵中の『記憶喪失になったぼくが見た世界』坪倉優介著 朝日文庫 についても紹介されています。交通事故で、すっかり記憶をなくした青年の記録ですが、記憶をなくすことがこういうことであると新たな体験として記録されているところが驚きであると記述されています。37冊のどの本も著者が自信をもって読者に読んでほしいという思いが伝わっています。普段本をあまり読まない方とか、何の本を読んだらよいのか、迷っている方々に参考となる本ではないかと思い紹介させていただきました。

 

2023.08.02
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.29

『47都道府県 日本全国地元食図鑑』 菅原 佳己 /著 平凡社
スーパーマーケット研究家の著者が全国のスーパーで見つけた地元食図鑑です。
東京出身の著者が結婚を機に愛知に住んで、せんべい売り場があまりにもエビせんだらけなことに違和感を覚えたことが、「地元食」に気付いたきっかけだそう。
有名な滋賀の「サラダパン」誕生の話、京都の「せみ餃子」のネーミングの理由など、ご当地ものならではの個性の強い商品が紹介されています。
富山県からは4品紹介されています。そのうちの一つが、北越「ロングサラダ」
納得の一品です。食べたことのない方、ぜひご賞味ください。おいしいです。
これから県外に出た際にはご当地スーパーをチェックすることにします。(司書2)

 

2023.07.27
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.28(ブッキッシュ編)

ふくたんの図書サークル「ブッキッシュ」メンバーによる図書紹介第1弾です!

・サークルメンバーのインタビューはこちら→https://www.t-fukushi.urayama.ac.jp/blog/471

『ツナグ』辻村深月/著 新潮社
貴方にはもう一度会いたい人はいますか?
それとも会わない選択をしますか?

もう二度と会えなくなってしまった死者と一晩だけ再会を叶えてくれる使者(ツナグ)。それは死者の承諾が無ければ叶いません。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌を告知出来なかった頑固な息子、ライバルでもある親友への嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員………1晩の再会は4人に何をもたらすのでしょうか。

死んでしまった人に会うことは、残されたもののエゴなのでしょうか?
大事な人を失った辛さを忘れて生きていかなければいけないのでしょうか?

死生観を感じさせるファンタジー的要素がある中にミステリー要素もあり、読みやすく飽きのこない作品です。4つの短編に分かれていますが、それぞれの章に様々なバックグラウンドがあり、全く違う小説に感じます。今生きている何気ない日常が、かけがえなく心温まる読後感です。(看護学科2年生)

2023.07.14
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.27

『102歳、一人暮らし。哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』
石井 哲代  /著 文藝春秋
83歳の時にご主人を見送られてからの一人暮らし。
朝起きたら、布団をあげ、朝食を作り、畑の草むしりをして、ご近所さんとお茶しておしゃべりを楽しんで、とにかくじっとしていることない哲代おばあちゃん。
年を重ねるごとにできないことが増えても悲観せず、姪御さんやご近所の人のサポートを受け充実した毎日を過ごしています。
元小学校の教員だったので、教え子たちもよく訪ねてくるそう。
「同じ一生なら機嫌よう生きていかんと損じゃ」と、自分で自分を励ます名人になって心をご機嫌にしておく。人を変えることはできないけど、自分のことは操作できるから。
人生100年時代。哲代おばあちゃんの生き方、見事です。(司書2)

 

2023.07.07
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.26

『話すチカラ』齋藤 孝/著, 安住 紳一郎/著 ダイヤモンド社
大学時代の先生と教え子の関係にある、齋藤孝教授と好きなアナウンサー殿堂入りの安住紳一郎さんの話し方のコツをまとめた本です。
2人の話し方のポイントを、短く簡潔に解説してあります。
・15秒以内で短く話す
・「たとえ」はできるだけ具体的にする
・語尾に曖昧な言葉を使わない、等
少し意識すれば、実践できそうな感じです。
これから就職活動で面接を受ける方、トーク力を上げたい方、コミュニケーション能力を上げたい方、目を通しておいて損はないと思います。(司書2)

 

2023.07.05
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.25

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.25

『社会保障のトリセツ』山下慎一著 弘文社

この本は、題名の通り社会保障を学んでいない方にもわかりやすく理解できるように書かれています。例えば「お金がなくて困っている」、「高齢になって働けなくなった」、「家族が亡くなった」など身近な問題に対して、見開き2ページ、色付き、絵や図でわかりやすく簡単に説明されていることです。

著者は、この本を読んでわからなかったら、この本をもって市役所で納得いくまで説明を受けてくださいと言っています。そうすることで、理解が深まるといっています。社会福祉を学ぶ方が、図書館でこの本を借りている方が多いことを考えると、社会保障を学ぶ入口の本として読みやすいのではないかと思い、紹介いたしました。一度確認してみてください。

 

2023.06.14
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.24

下町ロケット

この小説は、東京の下町にある佃(つくだ)製作所という精密機械製造業者に勤務する主人公(社長)の佃航平とその企業の話である。TVドラマ化もされています。

佃製作所が元請先企業の帝国重工にロケットエンジンの部品を長年納品し、絶大な信頼を得ていたが、ある日、帝国重工の内部事情により、そのロケットエンジン開発事業に影響が出てしまう。佃製作所は、他の事業(農機具部品開発)にも参入して企業の生き残りを図っていくことになるが、競合他社との競争や取引先の人間関係など製作所を取り巻く環境が厳しくなっていく中で、佃は、取引先に裏切られ、苦しみながらも利用者のためを第一に部品開発にも挑んでいき、周囲からの信頼を得ていくというストーリーである。

図書館では、下町ロケット、ガウディ計画、ゴースト、ヤタガラス編(全4冊)を所蔵しています。長編となっておりますが、どの編も面白味のある内容となっております。

2023.06.05
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.23

『大ピンチずかん』鈴木のりたけ /著 小学館
・紙パックのジュースのストローが全部中に入って取れない。
・テープの端がみつからない。
・アイスが溶ける。
・バッグの中で水筒がもれる。
・思っていたより髪が短くなった。
あの時はこの世の終わりみたいな気持ちになったのに、今では、そうそうこんなことあったと、クスッと笑えます。
このずかんに載っている数々の大ピンチのうち、実際に出くわしたものを数えるのも楽しい1冊です。(司書2)

 

2023.05.22
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.22

『明日も一日きみを見てる』角田光代/著 角川書店
タイトルだけだと、ストーカーな印象を受けますが、ターゲットは猫です。
直木賞作家、角田光代さんちの猫トトの観察エッセイです。
引っ越し先になじめるかと心配し、得意げに取れた虫を褒めてやるが、いつかは全人類が嫌う黒いヤツを見せに来るのではと怯えてみたり、良かれと思って寝床の毛布を干したらその寝床に一切近寄らなくなったといってがっかりしたり・・・
全てにおいてトト優先の生活。猫を飼ったことのない私には、そこまでやる?な部分もありましたが、なにより愛猫トト一挙手一投足に感情を振り回されながらも、見返りを求めない愛情の深さに幸せな気持ちになれる一冊でした。猫好きな方、ぜひどうぞ。(司書2)

 

2023.04.24
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.21

「和菓子のアン」 坂木 司/著 光文社文庫
高卒、進路未定、食べるのが得意で、ぽっちゃり体型の主人公アンちゃんが、百貨店で仕事をみつけて成長していく物語。青春まっただなかの女の子が見つけた職場は、百貨店の和菓子屋さん。ショートヘアで落ち着いた雰囲気の椿店長、おしゃれなカフェでギャルソンが似合いそうな長身の男性社員の立花さん、可愛い感じの大学生アルバイト桜井さんと主人公が絶妙のチームワークでお客様に寄り添うサービスを提供しています。
注文された和菓子の内容からお客様の心のうちを読み取ったり、お客様のニーズを想像する場面には謎解きの要素がちりばめられています。小説から和菓子の世界を味わってみてはいかがでしょう。続編「アンと青春」、「アンと愛情」もどうぞ。[教員(国際観光学科)1]

 

2023.03.20
図書館

図書館の本を読む-読書のたのしみ No.20

『私、誰の人生もうらやましくないわ。ー児島令子コピー集め-』
児島令子/著 パイ・インターナショナル
コピーライター・児島令子さんの作品集。
大手企業のコピーも数多く手掛けておられるので、一度は見聞きしたことのあるコピーもあるはずです。
広告として生まれたことばですが、広告から離れても響くことばがたくさんあります。
短いけど、インパクトを残すことばを作る。うらやましい限りの才能です。
すでに、著者のことをうらやんでいますが、『私、誰の人生もうらやましくないわ。』言いきれたら、かっこいいですよね。(司書2)