精神看護学を担当している大永です。
最近、つらいことはありませんでしたか?落ち込んだことは?悲しかったことは?
知らず知らずのうちにため息ばかりついていませんか?そんな時、どのようにして自分を立て直していますか?おいしいものを食べたり、好きな人の声をきいたり、人に話を聞いてもらったり、でしょうか?
心のざわざわに耐えているうちに、時間が解決してくれたでしょうか?悩みや心配事が全くない人はいませんよね。どうにか対処できているうちはいいのですが、どうにもならなくなり、療養が必要になることもあります。
精神障害は誰でも体験する可能性があります。人はいろいろな危機に遭って、乗り越えながら生きていきます。危機に対して人はさまざまな反応をしますが、精神障害は1つの反応の仕方であり、精神障害は特殊なものではありません。このように、精神看護学では精神障害を持つ人だけでなく全ての人を対象にしています。また、精神疾患について学ぶだけでなく、生きるとはどういうことか考え、人の痛みや苦しみを想像する力をつけることもねらいとしています。
生きるとはどういうことか考え、人の痛みや苦しみを想像する力をつけるために・・・。
そのために必要なことは何でしょうか?いろいろな経験をすることで、考えの幅は広がり、想像する力もついてくると思います。でも一番大切なのは、自分は知っている、もうわかった、と決めつけてしまわないことではないかと思います。私自身も、自分の思考の歩みを止めないように、日々を過ごしていきたいと思います。
さて、今回は精神看護学援助論の授業をご紹介します。
この授業では、学生が自分たちで患者設定し、事例を考え看護過程の展開をしました。写真はグループ発表の様子です。患者さんを理解するには、多面的に患者さんをみる必要があります。患者さんの成育歴や家族背景など、精神疾患を発症したその時だけでなく、その方の人生のプロセスも把握する必要があります。学生たちは、患者さんは今までにどのような経験をしてきて、現在はどういった状態であるのか、詳細な設定を行っていました。
また、疾患をよく知らないと、患者さんの状況設定をすることは難しいのですが、学生はグループメンバーで協力し合い、よくがんばりました。
1月の終わりから、専門領域の実習が始まります。有意義な実習になるようにサポートします。一緒にがんばりましょう!